蜂の子に毒の心配はある?

蜂というと毒針を持った怖い昆虫という印象を抱く人が少なくないです。そのため食材とされる蜂の子の毒の影響が、心配な方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、蜂の子はアレルギーなどを除けば毒の心配をする必要はありません。
そこでこのページでは蜂の子の毒やアレルギーなどについて説明します。

蜂の子を食べても大丈夫?

十分に加熱すれば安心

蜂の子は、十分に加熱すれば安心して食べることのできる食品です。
蜂が持つ毒針は産卵管が変化したもので、幼虫にはまだ形成されていません。
また、さなぎの段階のものや成虫に近い個体、巣に張り付いていた個体なども蜂の子として数えられることがあります。この場合、しっかりと加熱すれば毒の心配はありません。

採れたての生の蜂の子を食べる人もいますが、雑菌や病原菌が付着している可能性もあります。
ですから、初めて蜂の子を食べる場合などは、焼いたり煮たりしたものを食べた方が良いでしょう。
もし加熱が不十分のまま毒針がある蜂の子を食しても、消化の際に分解されるので毒が被害を及ぼすことはありません*。

*蜂がもっている毒とは…蜂がもっている毒には様々な成分が含まれます。そのため蜂の毒は「毒のカクテル」と呼ばれることがあるのです。
蜂の毒成分は酵素類、ペプチド類、低分子物質などに分類することができ、数多くのものが含まれます。
これらは主に刺された際、体内に注入されることによって激痛などの症状を引き起こします。
蜂の子として食べた際にこれらの毒が含まれていても、タンパク質として消化されるのでアレルギーなどがなければ危険ではありません。

アレルギーには注意

こんな症状が出たら食べるのをやめましょう

蜂の子を食べた際に、皮膚や粘膜にかゆみを感じたり息苦しくなったりする方は、蜂の子の食品アレルギーかもしれません。
他にも、身体のだるさをはじめとした体調不良などを感じた場合は、直ちに食べるのをやめ、医療機関で受診してください。
食べた際の症状や検査結果次第ですが、アレルギーの可能性があります。
アレルギーと診断された場合は、蜂の子や蜂の子が含有されている商品を絶対に口にしてはいけません。

蜂毒アレルギーなら摂取を避けましょう

蜂には刺された際に発生する蜂毒アレルギーというものもあります。
呼吸困難を伴うアナフィラキシーショックという状態に陥ることもあり、非常に危険です。
特に2度目以降に蜂から刺された際、症状が現れることがあるので1度蜂に刺されたことがある方は、病院で検査を受けることをお勧めします。
また、蜂に初めて刺された際も念のため医療機関で受診しましょう。

蜂毒アレルギーと診断された場合は、蜂の子を食べるのを避けてください。
また、生活圏内にいる蜂と不用意に接触したり、蜂の子採りに出かけたりは絶対にしないでください。

蜂の子は栄養豊富な食材として注目を浴びています。
蜂には怖いイメージがありますが、蜂の子は正しく調理すればおいしくいただける食材です。初めて食べる時は、自分の食べやすい形で食べ始めるのがよいでしょう。